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介護保険で使えるサービス完全マップ|在宅・通所・短期・施設のすべてを要介護度別に整理【2026年版】

介護制度・お金・手続き

「介護保険で何が使えるのか分からない」「ケアマネに任せきりだけど、選択肢の全体像を知りたい」――家族介護者からよく聞く悩みです。介護保険サービスは制度上で約30種類あり、しかも要介護度・住所地・本人の状態で使える組み合わせが変わります。全体像を知っているかどうかで、本人と家族の生活の質が大きく変わるのが現実です。

本記事では、介護福祉士として現場で多くのケアプランに関わってきた経験をふまえ、2026年4月時点の制度に基づいて介護保険で使えるサービスを6大分類でマップ化します。要介護度別の月額上限、自己負担額の目安、組み合わせのコツまで網羅。

個別の判断はケアマネ・地域包括支援センター・市区町村窓口でも必ずご確認ください。

  1. 介護保険サービスの全体マップ
    1. 要介護度別 月額利用上限(区分支給限度額・2026年4月時点)
  2. 訪問系サービス|自宅に来てもらう
    1. 訪問介護(ホームヘルプ)
    2. 訪問看護
    3. 訪問リハビリテーション
    4. 訪問入浴介護
    5. 居宅療養管理指導
  3. 通所系サービス|送迎付きで日帰り利用
    1. 通所介護(デイサービス)
    2. 通所リハビリテーション(デイケア)
  4. 短期入所|数日〜数週間の宿泊
    1. 短期入所生活介護(ショートステイ)
    2. 短期入所療養介護(医療系ショート)
  5. 施設系サービス|入所して暮らす
    1. 特別養護老人ホーム(特養)
    2. 介護老人保健施設(老健)
    3. 介護医療院
  6. 地域密着型サービス|住所地で完結する小規模ケア
    1. 小規模多機能型居宅介護(小多機)
    2. 看護小規模多機能型居宅介護(看多機)
    3. 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
    4. 夜間対応型訪問介護
    5. 認知症対応型通所介護(認知症デイ)
    6. 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
    7. 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護(地域密着型特養)
  7. 福祉用具・住宅改修|環境整備
    1. 福祉用具貸与(レンタル)
    2. 特定福祉用具販売
    3. 住宅改修費
  8. 要介護度別|典型的なサービスの組み合わせ
    1. 要支援1〜2(介護予防サービス)
    2. 要介護1〜2
    3. 要介護3
    4. 要介護4〜5
  9. サービス選択の3つの軸
    1. 軸1|本人の希望
    2. 軸2|家族の状況
    3. 軸3|医療ニーズ
  10. サービス利用で押さえる4つのポイント
    1. 区分支給限度額は「上限」であって「ノルマ」ではない
    2. 上限を超えた分は全額自己負担
    3. 施設系・地域密着型は別枠
    4. 高額介護サービス費・補足給付で自己負担をさらに軽減
  11. 2024年介護報酬改定の要点
  12. 介護福祉士から見た|サービス選択でつまずく家族の傾向
  13. まとめ|「全体マップ」を持って相談する
  14. よくある質問

介護保険サービスの全体マップ

大分類 主なサービス
① 訪問系 訪問介護/訪問看護/訪問リハ/訪問入浴/居宅療養管理指導
② 通所系 通所介護(デイサービス)/通所リハ(デイケア)
③ 短期入所 短期入所生活介護/短期入所療養介護
④ 施設系 特別養護老人ホーム/介護老人保健施設/介護医療院
⑤ 地域密着型 小規模多機能/看多機/定期巡回随時対応/夜間対応/グループホーム/地域密着型特養 等
⑥ 福祉用具・住宅改修 福祉用具貸与/特定福祉用具販売/住宅改修費

要介護度別 月額利用上限(区分支給限度額・2026年4月時点)

区分 月額上限 1割負担の自己負担額(上限まで使った場合)
要支援1 50,320円 約5,032円
要支援2 105,310円 約10,531円
要介護1 167,650円 約16,765円
要介護2 197,050円 約19,705円
要介護3 270,480円 約27,048円
要介護4 309,380円 約30,938円
要介護5 362,170円 約36,217円

※2割負担の方は上記の倍、3割負担の方は3倍が自己負担。上限を超えた分は全額自己負担になるため、ケアプラン作成時に注意が必要です。

訪問系サービス|自宅に来てもらう

訪問介護(ホームヘルプ)

ヘルパーが自宅に来て、身体介護(排泄・入浴・食事介助)や生活援助(掃除・洗濯・調理)を行うサービス。在宅介護の基幹サービスです。

サービス内容 1回30分の自己負担(1割)
身体介護中心 約260〜400円
生活援助中心 約180〜220円

※2024年改定で訪問介護の基本報酬は引き下げられたものの、処遇改善加算は拡充。

訪問看護

看護師が自宅を訪問し、医療処置・健康管理・服薬支援を行います。介護保険・医療保険のいずれかを状態に応じて切り替え。在宅医療の中核。

訪問リハビリテーション

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が自宅でリハビリを実施。退院直後の機能回復・嚥下訓練・関節可動域の維持に有効。

訪問入浴介護

浴槽を持ち込んで自宅で入浴介助。寝たきりの方や入浴が困難な方向け。3名のスタッフ体制。

居宅療養管理指導

医師・歯科医師・薬剤師・管理栄養士が自宅で療養上の指導を行う。訪問歯科診療・訪問薬剤管理がここに含まれます。

通所系サービス|送迎付きで日帰り利用

通所介護(デイサービス)

送迎・食事・入浴・レクリエーション・機能訓練を1日提供。介護者の日中レスパイトと本人の社会参加を両立。

規模 1日の自己負担(要介護3・1割)
大規模型(定員50名超) 約750円
通常規模型 約820円
地域密着型(定員18名以下) 約950円

※食費(500〜700円程度)・入浴加算等は別途。

通所リハビリテーション(デイケア)

医師の指示のもと、理学療法士等によるリハビリを中心に提供。退院直後・関節可動域改善・歩行能力維持に向く。

デイサービスとデイケアは目的・配置職員・費用が異なるため、本人の状態と目的に合わせて選択。

デイサービスとデイケアの違い|目的・費用・選び方を介護福祉士が解説
デイサービスとデイケアは似て非なるサービス。介護福祉士が、目的・配置職員・費用・選ぶべきケース・併用方法・見学のチェックリストまで現場目線で解説。施設見学前に必読のガイドです。

短期入所|数日〜数週間の宿泊

短期入所生活介護(ショートステイ)

特養や老健に併設された施設で、数日〜30日まで連続宿泊。家族のレスパイト・冠婚葬祭・出張時の備えに活用。

短期入所療養介護(医療系ショート)

老健・介護医療院でリハビリ・医療管理を伴う短期入所。退院直後・状態が不安定な方向け。

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ショートステイの利用条件・費用・予約の取り方を介護福祉士が解説。レスパイトとしての使い方、認知症の方への配慮、月1回定期利用で在宅介護を持続させる方法まで網羅した完全ガイドです。

施設系サービス|入所して暮らす

特別養護老人ホーム(特養)

要介護3以上が原則対象(要介護1・2でも特例で入所可)。終のすみかとして長期入所が前提。

  • 月額自己負担:8〜18万円程度(要介護度・部屋タイプにより)
  • 食費・居住費は別途(補足給付で軽減可)
  • 地域差が大きく、待機が長い地域も

介護老人保健施設(老健)

在宅復帰を目指したリハビリ施設。原則3〜6か月の入所期間。退院後のクッションとして使うのが本来の用途。

介護医療院

2018年に新設された医療と介護を一体提供する施設。長期療養+介護+看取りに対応。

介護施設の種類をわかりやすく解説|特養・老健・有料老人ホームの違いとは?
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地域密着型サービス|住所地で完結する小規模ケア

住所地の市区町村住民しか利用できない一方、本人の状態変化に柔軟に対応できるサービス群です。

小規模多機能型居宅介護(小多機)

「通い・訪問・泊まり」を1事業所で一括提供。月額定額制で柔軟に切り替え可能。認知症の方の在宅維持に最適。

看護小規模多機能型居宅介護(看多機)

小多機に訪問看護を加えたサービス。医療依存度が高い方の在宅看取りまで対応可能。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護

1日複数回の短時間訪問+緊急時の随時訪問が定額で利用可能。重度の方の在宅維持に有効。

夜間対応型訪問介護

夜間(22時〜翌6時)の定期巡回・随時訪問。夜間の排泄介助や見守りに。

認知症対応型通所介護(認知症デイ)

認知症の方に特化したデイサービス。少人数・専門的なケアで本人の安定を図る。

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)

認知症の方9名程度が家庭的な環境で共同生活。在宅と特養の中間的な選択肢。

地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護(地域密着型特養)

定員29名以下の小規模特養。住み慣れた地域で入所可能。

福祉用具・住宅改修|環境整備

福祉用具貸与(レンタル)

介護ベッド・車いす・歩行器・床ずれ防止用具・移動用リフトなどがレンタル可。月数百〜数千円の自己負担。

特定福祉用具販売

ポータブルトイレ・入浴補助具など衛生上レンタル困難な品目を購入。年間10万円までの保険給付。

住宅改修費

手すり設置・段差解消・滑り止め・洋式便器への変更など。生涯20万円までの保険給付。

福祉用具レンタル・住宅改修ガイド
介護保険で使える「福祉用具貸与」「特定福祉用具販売」「住宅改修」の3つの仕組み。介護福祉士が、対象品目・費用・申請の流れ・失敗しない選び方を解説。購入前にこの記事を読んでおけば数十万円の差がつきます。

要介護度別|典型的なサービスの組み合わせ

要支援1〜2(介護予防サービス)

  • 地域包括支援センターのケアマネジメント
  • 介護予防訪問介護(総合事業)
  • 介護予防通所介護(総合事業)
  • 介護予防福祉用具貸与(一部品目)

※2015年から訪問・通所の介護予防サービスは市区町村の総合事業に移管。地域差あり。

要介護1〜2

  • 訪問介護 週2〜3回
  • デイサービス 週1〜3回
  • 福祉用具レンタル(歩行器・手すり等)
  • 必要に応じてショートステイ月1回

要介護3

  • 訪問介護 週3〜5回
  • デイサービス 週3〜4回
  • ショートステイ月数日
  • 福祉用具レンタル(介護ベッド等)
  • 訪問看護(必要時)

要介護4〜5

  • 訪問介護 毎日複数回(または定期巡回)
  • 訪問看護 週2〜3回
  • 訪問入浴 週1〜2回
  • ショートステイの定期利用
  • 場合により施設入所・看多機

サービス選択の3つの軸

軸1|本人の希望

  • 家にいたいか/施設も視野か
  • 人の出入りに抵抗があるか
  • 外出機会を増やしたいか
  • 女性スタッフ・男性スタッフの希望

軸2|家族の状況

  • 同居か別居か
  • 主介護者の就業状況
  • 夜間の対応可否
  • 兄弟・親族の協力度

軸3|医療ニーズ

  • 医療処置の必要性(在宅酸素・経管栄養等)
  • 認知症の有無と程度
  • 嚥下機能
  • 褥瘡・スキントラブル

これら3つの軸をケアマネに伝えることで、適切なサービス組み合わせを提案してもらえます。

サービス利用で押さえる4つのポイント

区分支給限度額は「上限」であって「ノルマ」ではない

限度額いっぱいまで使う必要はありません。本人と家族が無理なく続けられる量を基準にプランを組みます。

上限を超えた分は全額自己負担

限度額を超えてサービスを使うと、超過分は10割負担。「上限内で組み合わせる」がケアマネとの基本対話。

施設系・地域密着型は別枠

施設入所中は基本的に居宅サービスは併用しません。地域密着型の小多機・看多機は包括報酬で月額固定。

高額介護サービス費・補足給付で自己負担をさらに軽減

月額・年額の上限を超えた場合の還付制度や、施設の食費・居住費の軽減制度があります。

介護費用が払えないときの公的支援 完全ガイド
介護費用が払えなくなる前に必ず知ってほしい公的支援6制度を、介護福祉士が2026年最新情報で徹底解説。高額介護サービス費・補足給付・生活福祉資金貸付・生活保護の介護扶助・成年後見の補助まで、申請順と相談先を整理します。

2024年介護報酬改定の要点

2024年4月の改定で介護保険サービスにいくつかの変更がありました。家族として知っておきたいポイント。

  • 訪問介護の基本報酬がマイナス改定(事業所経営は厳しくなった)
  • 処遇改善加算が一本化・拡充(介護職の処遇改善が進む方向)
  • テクノロジー活用による人員配置基準の柔軟化
  • BCP(業務継続計画)策定の義務化
  • 看取り・ターミナル加算の充実
  • 地域密着型サービスの報酬体系の見直し

家族としては、サービスの本質的な内容に大きな変化はありませんが、一部事業所が訪問介護から撤退する地域もあるため、地域の事業所の安定性をケアマネに確認するのが安全です。

介護福祉士から見た|サービス選択でつまずく家族の傾向

介護福祉士 SEDO(経験7年)

サービス利用が伸び悩むご家族には共通点があります。「他人を家に入れたくない」「迷惑をかけたくない」「お金がもったいない」の3つが代表的。本人と家族の意識的・無意識的な抵抗が、サービスの活用を制限してしまっています。

けれども現場でみると、サービスを最大限活用したご家族のほうが圧倒的に介護を持続できているのも事実です。とくに次の3つを試してみる価値があります。

  1. 体験利用から始める:デイ・ショートは多くが体験可能
  2. 少しずつ増やす:週1回から始めて慣れてから増やす
  3. ケアマネに「使うか迷っている」と相談:費用シミュレーションも併せて提示してくれる

「使う/使わない」は本人と家族の権利です。けれど、使える選択肢を知った上で選ぶと、後悔の少ない決断になります。本記事のサービス一覧を、まず本人と家族の前に並べてみてください。

まとめ|「全体マップ」を持って相談する

本記事の要点を整理します。

  • 介護保険には6大分類・約30種類のサービスがある
  • 要介護度別に月額利用上限が設定されている
  • 地域密着型サービスは住所地の住民のみ利用可
  • 選択は本人の希望・家族の状況・医療ニーズの3軸で組む
  • 2024年改定で訪問介護報酬が下がった一方、処遇改善加算は拡充
  • 使うか迷うサービスは体験利用から始める

サービスを「全部知っている」ことと「全部使う」ことは別です。けれど全体マップを持っている家族の方が、結果的に納得のいく選択をしています。本記事をケアマネとの面談に持参してもらえれば嬉しいです。

▶ 次のステップ

・在宅介護サービスの種類と選び方 → 在宅介護サービスの種類と選び方
・介護施設の種類をわかりやすく解説 → 介護施設の種類をわかりやすく解説
福祉用具・住宅改修の使い方
・ケアマネジャーの選び方 → ケアマネジャーの選び方・探し方
・介護費用の総額シミュレーション → 介護費用の総額シミュレーション

よくある質問

Q:介護保険で使えるサービスは何種類ありますか?
A:大分類で6カテゴリ・全体では約30種類のサービスがあります。①訪問系(訪問介護・訪問看護・訪問リハ・訪問入浴等)、②通所系(デイサービス・デイケア)、③短期入所(ショートステイ)、④施設系(特養・老健・介護医療院)、⑤地域密着型(小規模多機能・看多機・グループホーム等)、⑥福祉用具・住宅改修。要介護度・住所地・本人の状態によって使えるサービスが異なるため、地域包括支援センターやケアマネジャーに「使えるサービスを全部知りたい」と相談するのが確実です。

Q:要介護度別の月額利用上限はいくらですか?
A:区分支給限度額は2026年4月時点で次の通りです。要支援1:50,320円、要支援2:105,310円、要介護1:167,650円、要介護2:197,050円、要介護3:270,480円、要介護4:309,380円、要介護5:362,170円。これは介護保険サービスを使える金額の上限で、自己負担は1〜3割。上限を超えてサービスを使うと超過分は全額自己負担となるため、ケアプラン作成時に上限額を意識した組み合わせが重要です。

Q:施設サービスと地域密着型サービスはどう違いますか?
A:施設サービス(特養・老健・介護医療院)は広域利用が可能で、原則どの市区町村の住民でも申し込めます。地域密着型サービス(小規模多機能、看多機、グループホーム、地域密着型特養等)は、原則として住所地の市区町村の住民しか利用できません。地域密着型は在宅生活を支える小規模・地域完結型の仕組みで、住み慣れた地域で柔軟なケアを受けられるメリットがあります。逆に住所地以外への転居・遠距離介護では使えない制約も覚えておいてください。

📚 出典・参考

・厚生労働省「介護保険制度の概要」
・厚生労働省「区分支給限度額」関連通知
・厚生労働省「介護報酬改定」(2024年4月)
・厚生労働省「地域密着型サービスについて」
・各市区町村介護保険担当窓口
※制度・金額は2026年4月時点の一般的な解説です。最新の運用は市区町村介護保険担当窓口・ケアマネジャーにご確認ください。

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